株式会社Lightblue (以下、Lightblue)は、全12名(2020年12月現在)のアルゴリズム・データ分析をコアとした開発会社です。
まずは、私たちのビジネスや働き方の特長についてご紹介します。
ビジネスにおける私たちの強み
Lightblueは創業4期目の会社ですが、多くのパートナー・クライアントに支えられ、採用では直近半年間では800件以上の応募をいただくほど業界内で大きな注目を集められるようになりました。
これはひとえに、私たちがアルゴリズム・データ分析をコアとした国内最高水準レベルの技術力を築き、生産性の高い手法で開発を進め、労働現場で実際に使っていただけるプロダクトを開発してきたからだと考えています。
国内最高水準レベルの技術力
私たちが先端デジタル技術を扱っているのは、リアルの現場の課題をシステムで解決するという本質的な目標を達成するためですが、そのためにはアルゴリズムの理解・開発や実装力といった技術力が非常に重要であり、デザインも非常に重要なテクノロジーの一要素だと考えています。
それだけでなく、アルゴリズムから実アプリケーションとしての実装・ユーザインターフェイス・ユーザ体験に至るすべてを高水準で提供することで「人の役に立つAIシステム」が成り立つと考え、私たちはすべての工程に必要な技術力を磨いていける体制を社内で整えています。
生産性の高い開発手法
Lightblueには専任のプロジェクトマネージャーはおらず、プロジェクトにアサインされたエンジニアの中から選任されます。アルゴリズムを活用したプロジェクトでは求められる精度や環境といった条件によりプロジェクトの進め方やアサインすべき人材が異なり、その判断には非常に深いアルゴリズムの理解が必要になります。そのため、エンジニアがプレイングマネージャとなってマネジメントすることにより、他のエンジニア・パートナー・クライアントとのコミュニケーションがスムーズになり、円滑な進行が可能になります。
また現在、創業からの3年間で蓄積したノウハウをもとに、これまで散逸していた知見をドキュメントと社内向けライブラリにまとめるプロジェクトも進行中です。タスクごとに定義されたドキュメントとインターフェイスが統一されたライブラリを構築することで、生産性の高い働き方を目指しています。
同業他社との違い
Lightblueの強みはアルゴリズムと実装力です。AIソフトウェアの会社であればアルゴリズム・実装力に強いのは当然だと思われがちですが、多くの会社には、得意分野と苦手分野が存在します。ここでは、Lightblueがなぜアルゴリズムと実装力にこだわり、築き上げてきたのか、一般的なシステム開発会社の特徴と比較してご紹介します。
一般的な大手システム会社の場合
大手システム会社はマネジメントやソリューション提案を得意とする反面、実際の開発は外部のパートナーに任せる傾向があります。マネジメント力はつくものの技術力が身につかず、先端技術への理解も進みません。また、外部のパートナーとクライアントの調整役になり、自分でものづくりをしている実感が持てないことも多いです。技術力をつけたい場合は、開発に携われるのか確認が必要です。
一般的な下請システム会社の場合
下請けのシステム会社はソフトウェア開発を得意とする半面、ソリューション提案を苦手とする傾向があります。また、安定した開発が求められ、テスト工程が多いプロジェクトもあるようです。先端技術に触れたい場合は、どのような技術を使ったプロジェクトが多いか確認が必要です。また、顧客との隷属的な関係に陥りやすく、職場が疲弊しがちという問題を抱えています。
一般的なAIベンチャーの場合
AIベンチャーはアルゴリズム開発を得意としている傾向があります。データ分析や先端技術に強い一方で、PoC(プロトタイピング)から抜け出せないプロジェクトも多いようです。画像解析・言語処理・時系列処理・強化学習など分野ごとに強みが分かれ、直接契約の案件ではなくデータ分析特化の受託会社的な会社もあるようです。
Lightblueの場合
Lightblueのビジネスモデルは、ライセンス事業をメインとしています。
私たちはプロジェクトをdevとdeltaの2種類に分けています。devでは、侵入検出・議事録作成・衛生管理といった汎用性の高いシステムを自社開発システムのモジュールとして開発しています。私たちはこれらdevのソリューションを初期費用なくライセンス費用のみで提供しています。一方で、工場内の特殊な作業の動作解析・時系列予測などに関してはカスタマイズ費用をいただいて開発しています。リアルの現場のデジタル化に向けたコンサルテーション事業も行っており、その場合もアルゴリズムを活かし、データに基づいた意思決定支援を行っています。このようなクライアントワークをdeltaと定義し、devのモジュールをカスタマイズしてdeltaを遂行し、deltaで培った技術をモジュール化しdevに統合するというスタイルで効率的に開発を行っています。
Lightblueの価値最大化のための2つの柱
1. 自社開発のアルゴリズム
Lightblueの主要なソリューションに「人にフォーカスした画像解析:ヒューマンセンシング」と「情報抽出に特化した言語処理」があります。ヒューマンセンシングは人の動作を解析し、危険検知や行動の分類・解析を行います。アルゴリズムの観点では、人の顔認証・姿勢推定・グラフコンボリューション・時系列解析などいくつもの技術を組み合せることで実現できます。このうち、顔認証に関しては距離学習など多くのアルゴリズムが世界中で研究・発表されています。姿勢推定などもメジャーなタスクです。一方で、動作を解析するための時系列解析などはフィールドや目的ごとに適切なモデルや分析時間が異なるため、そこを独自開発することで価値を最大化できると信じ、開発を進めています。
2. 現場への実装力
姿勢推定はメジャーなタスクで多くの論文が公開されていますが、多くのブログ記事やPoCではopenposeやAlphaposeのような非商用限定で利用可能なアルゴリズムなどを試したところで終わっている場合もあります。姿勢推定アルゴリズムを独自に開発し、提供しているベンチャー企業もありますが、毎年新たなアルゴリズムが公開されるなかで、計算負荷や精度の点でState of the Art(SOTA)な手法にキャッチアップし続けている会社は少ないです。LightblueはSOTAの手法から、計算負荷を考慮し、実装しています。その上で、要件によってエッジマシンに適切な量子化やNVIDIAの提供するSDKで実行可能な形への変換など、実運用に必要な開発を行っています。画像解析では、専用のカメラを用意し適切なファームウェアを搭載することで、アルゴリズムのリアルへの導入のハードルを下げています。